ハイトーンその4

《上唇が鼻と一緒に下がる》と、どうなるのか？

　を私は考えてみました。
　
"鼻と一緒に"ということは口輪筋だけでアクションしているのではなく
《遠隔操作》のようで、マウスピースを離して同じアクションを
してみたところ、やはり口輪筋自体には
　全く力は入っていませんでした。

どうやらペダルを吹くためにマウスピースのリムの内側へ
　より多くの振動体を確保しようとするアクションの様でした。

しかし同時に、行き場のない脱力した上の口輪筋
はリムに顔面側から押しつけられています。
ほぼ理想のプレスです。

そして、元々下へのアクションなので上唇は
　リムの内側の下端に近づいています。

私はそのアクションを用いながら下唇のテンションを変えてみました。

　　　ペダルからLow-Bbへ・・・
鼻を下げる力が強すぎてアパチュアが潰れて閉じてしまうので
　ぺダルの半分の大きさになるように力をコントロールします。

　　ペダルに戻って、Low-Bbを経てTuning-Bbへ・・
下がるときは倍の大きさのアパチュアになることをイメージしつつ
Low-Bb、ペダルへと戻り、大きくブレスをとって再び
ペダルから１オクターブづつアパチュアの大きさのイメージを
　しっかりと持って上がって行きます。

　　そして、Hi-BbからDouble Hi-Bbへ・・

だめでした。
下唇からのテンションのかけ方と、口輪筋の使い方のどこかに
　問題があったようです。

しかし、ゆっくりと確実に謎は解けつつありました。




「ハイトーンその5」に続きます。